2009/11/19 Thu

シャン州の文化と歴史を守れ

 シャン州東部のパンロンには、パンロン協定*締結の記念碑が立てられているが、軍事政権は2002年から2006年にかけて、この記念碑のすぐ隣にシュエダゴン・パゴダ(ヤンゴン市にある高さ98mの仏塔)の巨大レプリカ(高さ41m)を建てた。これには、パンロン協定締結の記念碑を見劣りさせ、その存在感を薄くしようという意図があると見られている。一方、レプリカ建造の際に強制移住させられた人々には、補償金がまったく支給されなかった。シャン州内には、パンロン以外にも、シュエダゴン・パゴダの巨大レプリカが建てられている場所が10か所近くあり、そのほとんどは、シャン族の文化や歴史を抹殺することが建造目的と見られている。

 シャン州はかつて、33の藩で構成されていた。各藩主の屋敷は地元住民らによって大切に保存されてきたが、中には軍事政権に取り壊されてしまったものもある。たとえば、33藩のうち最も大きかった“チェントン(チャイントンのシャン語よみ)藩”の屋敷は、住民や僧侶らの強い反発にもかかわらず1991年に取り壊され、その跡地に「チャイントン・ホテル」が建った。さらに、ヨンホエ藩主の屋敷は仏教博物館に改装され、一般公開されていたシポー藩主の屋敷は2005年に強制閉鎖された。軍事政権はシャン州内で、シャン族の歴史的建造物を破壊する一方、ビルマ族王朝の記念物を捏造することに余念がない。チャイントン市南部には「ティッ・タピン・タウン(直訳すると“1本の木の山”)」と呼ばれる山があり、高さ約70mの木があることで有名だが、軍事政権は最近、この木の前に「この木はコンバウン朝のアラウンパヤー王(在位1752〜1760年)がみずからお植えになったものである」と書いた案内板を立てた。ところが、実際には、アラウンパヤー王は一度もこの山を訪れていない。

“ビルマ語・仏教・ビルマ族”の3点セットをビルマ全域に押し広げようとする軍事政権の全体主義は、“主体思想”を全国民に押しつけている北東アジアのある国とよく似ている。しかし、この両国は、国家元首およびその家族・親戚を特権的身分と定めて国家を私物化する封建主義の有無において大きく異なっている。

*1947年2月12日、アウンサン将軍(当時)はパンロン郡内で少数民族の代表らと会合し、各少数民族が自治権を持つ連邦制国家としてビルマを独立させることを決定した。これを記念して、ビルマでは2月12日を「連邦記念日(ピーダウンズーネェ)」という祝日にしている。

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パンロン協定の記念碑とシュエダゴン・パゴダのレプリカ
 

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2009/11/19 Thu

カチン族の政党がミッチーナに選挙事務所を開設

 11月18日午前9時、カチン族の政党「カチン州進歩党(KSPP)」が、来年の総選挙に向けて、カチン州ミッチーナ市ミョーティッ地区に2階建ての選挙事務所を開設した。この後、午前11時頃まで行われたオープニング・セレモニーには、100人以上のKSPP支持者のほか、反政府武装勢力「カチン独立機構(KIO)」のラキェン・ラジャー総書記や、キリスト教団体「カチン・バプテスト・コンベンション(KBC)」のラトー・サボェジュン元議長などが出席した。KSPPは、「カチン族居住地域*におけるカチン族の自治権獲得」を目指している。

*カチン語の表現“Jinghpaw Wunpawng Mungdan”の日本語訳で、カチン州ほぼ全域およびシャン州北部を指す。英語では“Kachin Land”と訳されている。

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マナム・トゥージャーKSPP党首
 

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2009/11/18 Wed

ナフ川でボート転覆、乗客8人が行方不明

 11月16日午後7時30分頃、ビルマとバングラデシュの国境の一部となっているナフ川で、乗客乗員16人の乗ったボートが転覆し、乗員3人と乗客5人は泳いでバングラデシュ側に上陸したものの、残りの乗客8人が行方不明となっている。このボートは、ビルマ西部のラカイン州マウンドー郡マンガラ村からバングラデシュ東部のコックス・バザール県テクナフ郡ネタウン村へ向かっており、乗客乗員はすべてマウンドー郡の住民であった。行方不明者捜索の結果は明らかにされていないが、テクナフ郡の漁師らは「ナフ川に数体の遺体が浮かんでいるのを見た」と証言している。
 

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2009/11/18 Wed

「国連世界食糧計画」がマウンドー郡で1,500人に米を配給

 11月16日から17日にかけて、ラカイン州マウンドー郡内の11か村で、「国連世界食糧計画(WFP)」のスタッフらが、特に貧しい住民1,500人にそれぞれ米5kgを配給した。マウンドー郡内の市場では、米が1kgあたり250チャット(約25円)で売られているが、長期失業中などで米さえ買えない住民が少なくない。

 ビルマは昨年度(2008年4月〜2009年3月)、67万トンの米を輸出し、その輸出額は2億米ドルに達した。一方、今年度(2009年4月〜)の米の輸出量は、9月末時点で50万トンを超えており、来年3月末までに100万トンを超える見通しである。軍事政権は、米を食べられない多くの貧しい国民を無視して、着実に米の輸出を伸ばし、その懐を潤している。
 

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2009/11/18 Wed

モエイ川の中州でビルマ難民らの小屋が放火される

 11月14日未明、ビルマ東部のカレン州ミャワディ郡とタイ西部のターク県メーソート郡を隔てるモエイ川の中州に、ビルマの国軍兵士らが上陸して、居住者の小屋や生活道具などに相次いで放火した。死傷者の有無については不明である。この中州は、泰緬両国が領有権をめぐって係争中であるが、ビルマから逃れてきた難民らが“タイ領”だと信じて住み込んでいた。
 

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2009/11/18 Wed

2010年1月1日から印刷物における酒・煙草の広告を禁止

 ビルマ軍事政権は、来年1月1日以降に発行される印刷物における酒・煙草の広告を全面的に禁止した。ビルマには新聞社および雑誌社が計200社くらいあるが、酒・煙草の広告を掲載できなくなると広告収入が大幅に減少する。一方、ビルマではテレビや広告塔を使用した酒・煙草の宣伝が既に禁止されているため、酒・煙草を製造し販売する側も、広告宣伝できる場が非常に少なくなり、無料試飲キャンペーンなど別のPR方法への注力を迫られそうである。
 

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2009/11/17 Tue

首都ネピドーのショッピングセンター事情

 ビルマの軍事政権が同国の首都をヤンゴンからネピドーへ移して4年が過ぎた。日本の高知県とほぼ同じ面積を持つネピドー市(7,054ku)は、ピンマナ地区、レーウェー地区、タッコウン地区、オウッハラ・ティリ地区、デッキーナ・ティリ地区、ポウッパ・ティリ地区、ザプー・ティリ地区、ゼーヤー・ティリ地区の8地区からなっており、住民(約92万人)の生活環境もかなり充実してきている。

 ネピドー市内には既に42のショッピングセンターがある。そのうち最も大きいものは今年8月16日にオープンした「ジャンクションセンター・ネピドー」で、2階建ての建物内に各種ショップのほか、喫茶店、ゲームセンター、映画館(収容人数200人)などがある。また、オウッハラ・ティリ地区をはじめ居住者の増加が見込まれる地区では、さらなるショッピングセンターの建設が進められている。

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ジャンクションセンター・ネピドー
 

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2009/11/17 Tue

キリスト教の礼拝が行われていた学生寄宿舎、仏教徒らに破壊される

 10月30日、ザガイン管区カレーミョー郡タヤワリ村にある「国立科学技術専門学校(生徒約300人)」の寄宿舎が、カレーミョー市行政当局から許可を受けた仏教徒の住民らによって破壊された。この寄宿舎に住んでいた学生は、ほとんどがチン族で、彼らは2000年3月17日に「科学技術専攻キリスト者学生会」を結成して、毎週日曜日に寄宿舎内で礼拝を行っていた。こうした礼拝を苦々しく思っていた地元の仏教徒らは、カレーミョー市行政当局に「宗教活動の場と化している寄宿舎の解体を許可してくれ」と陳情し、受け入れられたため、破壊に及んだという。
 

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2009/11/16 Mon

韓国女優がシュエダゴン・パゴダをバックにグラビア撮影

 10月15日から20日にかけて、韓国の人気女優イ・ヨンウン(27歳)がヤンゴン市を訪れ、シュエダゴン・パゴダをはじめとする名所旧跡をバックに写真撮影を行った。「ビルマの仏教建築とドレス姿の女優」というコントラストにより、グラビア写真における新たな世界を開拓する試みと見られている。

 イ・ヨンウンは、17歳でモデル・デビューして以来、清純なイメージを武器にドラマや映画などで幅広く活動し、今月6日にソウル市松坡区芳荑洞のオリンピック・ホールで開催された「第46回大鐘賞映画祭」では、新人女優賞の候補に選ばれていた。

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シュエダゴン・パゴダ前に立つイ・ヨンウン
 

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2009/11/16 Mon

仏教徒が自由に祈祷会を開けない仏教国

 毎週火曜日にヤンゴン市内でアウンサンスーチー女史釈放のための祈祷会を開いていた仏教徒の女性4人が、刑法505条(b)「社会に恐怖や不安をもたらそうという意図を持って、声明・噂話・報告書などを作成・出版・配布し、国家の安定を脅かす行動を取るよう他者を唆した者は、2年以下の懲役もしくは罰金刑、または併科となる」に抵触したとして、10月3日昼頃、同市ティンガンジュン地区のサンピャー市場で逮捕された。この4人を含め、ビルマにおける政治囚は11月3日現在2,168人である。
 

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